本校では,「食べることの大切さを知り,自分の健康を考えた食べ方ができる子供を育てること」を目標として,食育の推進に取り組んでいます。この目標を実現するため,学校・家庭・身近な地域の人々から,食について学ぶ機会を数多く設けています。その結果,児童の食への興味・関心が高まり,望ましい食習慣の形成を図ることができると考えています。また,家庭・地域の人々と関わり,郷土の食材・郷土料理などを学ぶことで,郷土に対する理解が深まり,郷土を愛する心を育てることができると考えています。
共同調理場から自校給食に移行した平成23年度から残食量は減少(平成25年度残食率は2.2%)してきました。朝食については,98.6%の児童が食べています。しかし,約半数の児童は,主食・主菜・副菜等のそろった朝食を食べていない現状があります。また,朝食を家族の誰かと一緒に食べている児童は,夕食の94.8%に比べて64.9%と低い現状もあります。食事のマナーについては,姿勢よく食事をすることが「できている」と回答した児童が83%であった一方,食器の持ち方や配膳の仕方等のマナーに課題があります。さらに,児童は自分の住んでいる地域の食材や郷土料理についての関心が低く,家庭でも食べる機会が少ないという傾向も見られました。そのため,本校では,定期的に食育だよりを発行したり,地場水産物を活用した学校給食の実施,弁当の日の取組,学校支援ボランティアを活用した食の指導,地域と連携した取組を進めています。
食育
Dietary education
食育だより
地場水産物を活用した学校給食の実施
ランチルーム指導
教室とは違った雰囲気の中で、和やかに楽しく会食を行っています。毎日の給食の献立を教材として,食事と健康の関わりについて学んでいます。給食試食会
食材との出会い
写真は,第1学年の児童がグリンピースをさやから外している様子とさつまいもを給食室に届けている様子を掲載しています。それぞれの学級で集めたグリンピースは,ピースご飯として,また学級園で育てたさつまいもは「さつまいもご飯」として提供されます。提供される給食の一つ一つの食材の背景には,多くの人々の努力や思いがあることを子どもたちは理解していきます。学校支援ボランティアを活用した食に関する指導
地域と連携した取組
①招待給食 隣接した幼稚園では,地域の畑で地域の方々と共に育てたじゃがいもや玉ねぎを,隣接した小学校の給食室に届けています。その食材を使った献立の日には,育ててくださった地域の方々を招待しています。
② 健やかフェスタ(おのみち市民健康まつり)での取組 これは,毎年11月に尾道市教育委員会が児童生徒の健康に関する興味・関心を高めることを目指して行っている取組です。今年で11回目となります。 この行事に参画することで,児童生徒・保護者・市民がともに健康について考える機会となっています。特色ある取組としては「100人の朝ごはん」の展示が行われています。 「100人の朝ごはん」とは,自分で作った朝ごはんを写真に撮って応募する料理コンテストです。栄養バランス・旬の食材・彩り・作りやすさ等を考慮して入賞作品が選ばれています。本校では,「100人の朝ごはん」に5,6年生全員が応募しています。
PTA主催の料理教室「夏休みこども料理教室」
食の自立に向けて,夏休みに,PTA子ども会育成委員会により,地域の保健推進委員と保健推進課栄養士を講師に「夏休みこども料理教室」を行っています。PTA主催郷土料理教室 H27年12月19日(土)
PTAが主催している郷土料理教室が開催されました。この会は,郷土の食材を使って,郷土に伝わる正月料理を自分たちで作って食べてみるという体験活動です。農協の調理室をお借りして,子供達と保護者の方も参加して開催されました。「チヌ」給食 H28年1月29日(金)
3年生では広島大学大学院の 海野准教授と,地元の漁師である仁田さんに教室に来ていただき,「チヌ」の生態や尾道におけるチヌの漁獲に関する授業をしていただきました。子供たちはチヌの卵や歯を見せてもらって興味津々でした。給食では,石田栄養教諭が食育指導を行った後,海野准教授と仁田さんと一緒にチヌの竜田揚げを一緒においしく食べました。チヌは広島県が全国一の漁獲量です。冬場のチヌはとても味がよいそうです。子供たちもとても喜んで食べていました。家庭との連携による弁当の日の取組 1月31日(日)
6年生のお弁当の日の様子
第6学年では,「お弁当の日」の取組として,一人一人が計画書に基づいてお弁当を作ってきました。栄養バランスを考えた素敵なお弁当です。文部科学大臣表彰に係る表敬訪問 2月5日(月)