はじまり

土堂っ子太鼓は、1991年、当時4年生の児童が、尾道ベッチャー太鼓保存会の太鼓の演奏を聴き、

 

「僕たちも太鼓をたたきたい。」

 

という、あこがれの思いから始まりました。

 

数人で始まった太鼓の練習も、次第に土堂小学校全体に広がって行きました。

練習の道具

最初の頃は太鼓はなく、太鼓の代わりにまな板や粘土板、タイヤ、樽をたたき、

バチの代わりに新聞紙を丸めたものや、ほうきの柄を使って練習していました。

いろいろな物を工夫して、一生懸命練習している姿を見た地域の方・保護者・尾道ベッチャー太鼓保存会の方々が、

太鼓やはっぴなどをそろえてくださいました。

恩返し

練習をしていると、学校周辺に太鼓の大きな音が響きます。

そんな地域の方々に、どうすれば恩返しできるか子どもたちが話し合った結果、学校周辺を掃除することにしました。

5年生、6年生は朝学校に来ると、石段や学校周辺を掃除します。

そして、掃除が終わったら練習を始めます。

日々の練習

 

ほぼ毎日、朝の時間や給食を食べた後の昼休憩に、体育館で練習をしています。

夏の暑い日でも音が外にもれないように窓は閉め、冬の寒い日でも冷たい床に裸足で立ちます。

 

5分間の短い休憩でも、教室で手作りのバチを使って練習をする児童もいます。1人が始めるとその周りに自然と練習の輪が広がっていきます。

太鼓の伝承

 

土堂っ子太鼓の演目は20曲ありますが、それらの曲に楽譜はありません。
最高学年である6年生が、責任を持って下の学年を指導し、太鼓のリズムや心構えなどを伝え、立派な後継者を育てて卒業することを
伝統としています。

太鼓の伝承

 

指導を受けた児童が6年生になった時、

 

「先輩にしてもらったこと以上のことを後輩に伝える」

 

という思いを持って、指導しています。

日々の練習

 

毎日たたくので、子どもたちの手にはマメができます。
マメで手が痛い時もあるだろうに、太鼓を叩いている姿を見ると力を抜いているようには見えません。

日々の練習

 

先生も様々な仕事に追われる中、練習する子どもたちを見守ります

つながっていく 

 

今の土堂っ子は、昔の土堂っ子を知らないでしょう。

 

しかし、代々受け継がれてきた太鼓という「」によって、昔の土堂っ子と今の土堂っ子、そしてこれから未来の土堂っ子は確実につながっています。

 

地域の方々に支えられながら、今までたくさんの子どもたち、たくさんの先生たちが今日までつないできた土堂っ子太鼓が、これからも続いて欲しいと願います。

 

土堂っ子太鼓とは

 

 

土堂っ子から土堂っ子へ受け継がれている、土堂小学校の宝物です。